Work

足跡

ジョアンナは、核兵器と原子力エネルギー産業によって突きつけられる道徳的かつ心理的な課題について、生涯をかけて考え続けてきました。彼女が記した核の守護者プロジェクトのことやそのプロジェクトを支える倫理については、いずれこのサイトでも掲載する予定です。

つながりを取り戻すワーク

「つながりを取り戻すワーク」は、世界の癒しに積極的に取り組む意欲と力を育むことを目的としてデザインされたグループワークです。

1970年代後半に提供され始めて以来、世界中の何千という人びとが、このワークを通して、社会や環境の急速な悪化にもかかわらず、団結し、勇気を持って行動する方法を学んできました。

このワークは、ドイツ、ロシア、ウクライナ、カザフスタンでは「ディープ・エコロジー・ワーク」として、また日本では最初は「絶望と再生のワーク」、その後「アクティブ・ホープ」という名で知られるようになりました。

このワークは個人で取り組むこともでき、これまでたくさんの人びとの人生を豊かにする助けとなってきました。けれども基本的には、このワークはグループを対象にデザインされています。人びととの直接的な関わりの中でともに取り組まれる時に、このワークは、一層強いインパクトを持って深く心に刻まれる効果を発揮します。それはこのワークが、相互の関わり合いの中で、自分一人では思いもよらなかったような新たな視野と相乗効果を生み出すように設計されているからです。

ワークショップは一晩だけのものから、満月から次の満月までの間など、様々な長さで提供されています。

1978年に最初の公開ワークショップが行われて以来、このワークの目的は一貫して変わっていません。それは、人びとが自分の生(なま)の経験を信頼し、自分が見たり、感じたりしている世界の出来事を言葉にするのを助けることです。グループで取り組むエクササイズには、誰かや何かの立場に立ってみるというロールプレイがよく使われます。これは、慈悲と創造力を培うと同時に、世界を広い視野でとらえ、道徳的想像力をさらに一層広げて物事に取り組む力をつけるためです。

考え方の土台

「つながりを取り戻すワーク」は、ディープエコロジー、システム思考、ガイア理論、スピリチュアルな伝統(特に仏教や先住民の教え)、そして初期のワークショップで得たグループの叡智に基づいています。これらすべてに共通しているのは、現実を非線形的にとらえる視点です。その視点からは、自己組織システムの中にある相互依存の働きが見えてきます。それが、関係性の中から生まれる力を解き放つ鍵となるのです。

加えて、ワークの中核には「自己反省的意識とは、選択する能力である」という、システム思考にも仏教の教えにもある認識が据えられています。いかなる限界が私たちの人生に課されていようと、私たちはどの現実のバージョン––あるいは、世界についてのストーリー––に価値を置き、力を尽くしたいかを選択する自由を与えられています。これまで通りの生き方に足並みを揃えるのか、生命システムを破綻させることに加わるのか、それとも生命持続型社会の創造に取り組むのかを、私たちは選ぶことができるのです。

ワークの構造

Illustrated by Dori Midnight

体験的ワークは、「感謝から始める」「世界の痛みを大切にする」「新しい目で見る」「前に進む」の4つのステージから成るスパイラルの流れに沿って進みます。

これら一連の4ステージは、精神的成長やスピリチュアルな変容においてもみられる自然な流れです。スパイラルはフラクタルのようなもので、ワークショップ全体の構造であると同時に、それぞれのステージにおいても立ち現れてきます。ですから、一つのワークショップの中で、このスパイラルが何度も繰り返し経験されることもあります。スパイラルが一巡するごとに、それぞれのステージがより深く新たな意味をたずさえて私たちを迎え入れてくれることでしょう。

ワークショップの中での重要な局面は、私たちが世界に対する痛み(それが恐怖であれ、悲しみであれ、憤りであれ、絶望であれ)を、個人的なものとしたり、抑圧したり、病的なものとしたりするのではなく、大切なものと捉えたときに訪れます。ワークを通して、私たちは世界の痛みを、ともに苦しむこと、すなわち慈悲をもって捉え直すことを学んでゆきます。それが、私たちをライフへと再びつなげてくれるのです。

つながりを取り戻すワーク関連情報